ずっと大好きです

「あのねえ!転校してくるって噂が
春休みに女子の間に流れてたの!
もも、知らないの?」



「え?だから何なのよ~。
転校してくるって・・・
どうせ顔はかっこいいかな~とか
騒いでるんでしょ!言っちゃ悪いけど
あんまり目立たない感じだったじゃん。」


何しろあたし、喋ったこともないのに!


首をかしげていると杏ちゃんは

「違うの!ものすごくかっこよくなって
帰って来たって噂~!」

自慢げに喋り終えた
杏ちゃんは栗色の髪を触りながら
天使みたいにニコッと微笑み


「ね!見に行かない?」
と一言。


言うと思ってましたよ・・・。


「うん。いいよ~。」

いつもの事だから、と

あたしは力なく返事をする。

返事をし終わる頃には

腕をつかまれ、引っ張られていた。



教室のはしっこで

机に突っ伏している彼のもとへ

あたしの腕を引っ張りながら

杏ちゃんはずんずん歩いて行く。