そしてあたしは、龍のスキャンダルのために記者があたしのことを嗅ぎ回っているということを3人に話した。


「そんな……酷いよ…」


亜紀はあたしの話を聞いてショックを受けたようだ。


「でもさ、まだ唯の名前出されないだけマシだよな」

「あんた馬っ鹿じゃないの!?」


そう言って少し安心したような表情を見せた彰の頭を亜紀はバシッと叩いた。


「お前覚えてねぇのかよ。唯と亜紀は1度ネットで顔と名前流されてただろ?」


呆れたように彰を見て拓魅は言う。


「だから名前出されようが出されまいが、知ってる人は誰についての話なのかわかっちゃうの!!」


亜紀の言葉に彰は黙ってしまった。


「そんなことになったら唯が傷付くんだよ」


亜紀はそう言って頭を抱え込むようにしてテーブルに両肘をついた。