しーくれっとらぶ

「唯ちゃんは何も気にしないで好きなことをしていいのよ?」

「そうだぜ。大学行きたいなら行けよ。何も心配することなんかねぇから」

『…でも…大学学費とか高いんだよ…?』

「金かかることくらい知ってるよ(笑)」


聖夜は笑って言った。


「俺なかなか金持ちなんだぜー。大学くらい楽勝だって♪」


それはわかってるよ。
こんな都心でこんだけ大きな家に住んでるんだもん…、聖夜がただならぬお金持ちだってことくらい知ってる。


「だから大学行けよ」

『いいの……?』


あたしは遠慮気味に聖夜を見つめた。

甘えてもいいの……?
また頼っちゃってもいいの……?


「いいよ」


聖夜はそう言って優しく笑った。


「唯ちゃん頭いいんだから大学行かなきゃもったいないよ。陸は馬鹿すぎて大学なんて行けないんだから(笑)」


梨華さんはそう言った後"1つお願いがあるの"って言った。


「大学行っても1人暮らしじゃなくて、ここにいてくれないかな?」

『え?』

「やっぱり…1人暮らし、したいよね…」


驚くあたしに梨華さんはそう言って寂しそうに笑う。