『お金……。』


あたしは俯いて自分の手を見つめながら言った。


「金…?」


意味がわからないというように聖夜が聞き返してきた。


『…お金もらっていろんな男の人とヤってるの……。』


バチンッ―…


あたしがそう言った途端梨華さんから頬を平手で叩かれた。


『…っ…。』
「梨華…!?」


あたしは叩かれた頬を手で抑えて梨華さんを見た。

聖夜も驚いた様子で梨華さんを見ている。


「なにやってるの!どうしてそんなこと…っ!」


梨華さんの目に涙が溜まっている。


『…だって…っ。』


あたしは涙をグッとこらえた。


『…寂しいんだからしょうがないじゃん…っ。そうでもしないと思い出しゃうんだもん…っ!』


あたしの心の奥底に閉じ込めていた気持ちが溢れ出すかのようにあたしの口から言葉が零れ出てきた。