涙恋ーナミダコイー



私は力なくその場に座り込む。


「九条さんの方が良いんでしょ…?ごめんね、気付いてあげられなくて…」


もう、私に縛られないようにしてあげよう…。


もう、拓真にすがるのは――――…。


「俺は結衣が良い。結衣しか考えられないし、結衣が嫌だって言っても俺はきっと結衣を手放せられない」


「え……?」


拓真が何を言っているのかが分からない。