忘れなきゃと思っても、何度も何度も私の頭に浮かんでは消える。 「何が嫌なんだよ?」 「拓真、私見ちゃったの…拓真が九条さんの家に入って行くの…。ねぇ、どうして?」 ここで、拓真が否定したらあれは悪い夢だったんだって…。 あんな事を、無かった事にする事が出来るって思えたのに。 「……」 拓真は何も言わなかった。 ただ、驚いたように目を見開いているだけだった。