涙恋ーナミダコイー



「ただいま」


いつものように玄関のドアを開ければ、いつものように結衣が“お帰り”って言いながら待っててくれていると思ってた。



けれど、そこに結衣の姿は無かった。



その代わりに、結衣の声はリビングから聞こえるものだった。



「結衣?」



気になってリビングを覗いてみると、結衣は未来とじゃれ合っているだけだった。