それはあの頃と一緒の拓真だった。 私を見ているようで見ていない。 冷たい目をした、高校の頃の拓真だった…。 「ちが…!」 「もういい。好きにすると良い」 拓真は最後まで私の声を聞こうとはせずに屋上から出て行ってしまった。 「拓真…!」 私はすぐに拓真の事を追いかけた。 拓真とはそんなに距離は無くすぐに追いつく事が出来た。