俺を後ろから抱きしめる手が震えている。 それは、結衣なりの強さなのだと考えなくても分かる。 小さい頃からずっとそうだった。 何も無いところで強がって、いつも誰も居ないところで泣いていた。 だけど今は俺の前で泣いてくれる。 一度は離れた俺たちだけど、遠回りしてでも俺は結衣の事を取り戻すつもりでいた。 俺が今までしてきたこと何て、最低な事だと分かっていても、俺には結衣じゃなきゃだめなんだ。