涙恋ーナミダコイー



それでも、少しは新君に何かを返したい。


「分かった。ほら、行こうぜ結衣」


少し困ったような笑顔だったけど、新君は私のことを呼んでくれた。


ごめんね。


私は心の中で謝る事しかできなかった。


そう思っていると、新君が何かを思い出したかのように振りかえった。


「俺からも一つお願いしていい?」


「何ですか?」


「たまにはさ、俺の事頼っていいから」