涙恋ーナミダコイー



背を向けて、私と距離が出来ている新君の背中がとても寂しく見えた。


今にも消えてしまいそうなそんな背中。


「ま、待って…!」


私は考えもなしに新君の手を掴んだ。


「上島…?」


新君の呼び方はもとの呼び方になっていた。


「結衣…結衣って…呼んでほしい」


それが、新君にとってすごく残酷何だと思う。


それを頼む私は、もっと最悪だって分かってる。