その時の私は目的地を聞く事だけに一生懸命で、新君が何をしようとしているかだなんて考えようともしなかった。


「新君?まだ?」


なかなか事を起こさない新君にしびれを切らして、私は目を開けた。


そしたら、なぜか新君の顔は私の瞳にはドアップで映る。


なぜなら、新君の顔が私のすぐ目の前にあるのだからだ。


すると、新君は私の髪に軽いキスをした。


「っ、え、新君!!」


思いもしなかった事だった。