涙恋ーナミダコイー



気にしてないよにいつもの笑顔を向けてくれる。


そんな新君に余計に申し訳なさがこみ上げてくる。


「あのさ、今日だけは俺だけを見ててよ。あいつじゃなくて、俺をさ」


立ちどまり振り向いたときに私を見た新君の目は真剣な目だった。


だから、私も向き合わないと感じる。


いつまでも新君には甘えていられない。


「うん。わかった」


私は強引に頭の中から拓真の事を消した。