涙恋ｰﾅﾐﾀﾞｺｲｰ

それが出来なかったから、今日までこんな関係が続いてきた。


拓真とは一緒に帰ったこともなくて


付き合ってから一度も手なんてつないだことなんてないのに…。


それでも拓真はいつも違う子と簡単に手をつないで帰ってしまう。



茶色い髪も低くなった声も高くなった背も



拓真は段々男の子になっていってる。



私の知らない男の子になってしまっている。



どれだけ走っても拓真は私のずっと先を歩いて



私の手の届かない場所へ行ってしまう。