「なんだこれ? 黒くてイガイガ。くり?」 「ちがうよ、たまごやき」 しーくまさんが、黒いイガイガをパカッとやると、黄色いへんてこなものが出てきた。 「海ではウニって呼んでるけどね」 しーくまさんは、もう一つ黒いイガイガをパカッとやって、黄色いところをちゅるんとすった。ぼくもまねしてやってみる。 「うへぇ、変な味。たまごやきはもういいや。そうだ! ぼく子犬がほしいんだった」 「こいぬ?」