「ごめんください。わたし、しーくまのママです」 「しーくまさんのママ?」 「はい、しーくまがお世話になりました」 しーくまさんのママは、ていねいにおじぎをした。 しーくまさんはぼくの後ろで、でっかいからだをモジモジさせている。 「どうしたの? しーくまさん」 ぼくがたずねると、しーくまさんは小声で情けなく言った。 「ぼく、おねしょしちゃって、ママから逃げてきたんだ」