兄貴はピンドンを入れた。



俺は早く帰って欲しいのに…兄貴は居座り続ける。



兄貴は親父の経営していた会社の社長に就任。



世間から見れば、兄貴は勝ち組で、人が羨む地位を若くして手に入れた男。






俺と兄貴は一卵性の双子なのに、全くの正反対の暮らしをしている。


顔のパーツは同じはずなのに、目つきも表情も違う。




俺の周りは混沌とした世界が広がる。


普通の公務員に比べて稼ぎはいいが、秘密厳守で、本当の名前すら軽々しく名乗れない。