ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~

躊躇いばかりが心を占めて、リビングに戻る足取りが鈍る。



彼の用意した黒いパジャマはとっても大きくて、私が着たらワンピースみたいになった。


「・・・」


風宮さんは煙草を吸いながらガラステーブルに長い脚を乗せ、私を待っていた。


「お先でした」


「傷は痛くなかった?」


「え、あ…まぁ」


「寝室は…ここ出て、一番奥の部屋…待ってて…俺もシャワー浴びる…」



私は風宮さんの指示通り…一番の奥の部屋を目指す。他人の寝室…それも男の寝室に入るなんて…胸から心臓が飛び出るくらいバクバクしていた。


「失礼します…」
遠慮がちに扉を開けて中に入った。


自動で照明が点灯する。


一人寝には広過ぎる位の大きなダブルベット。