「「十和子!!?」」


扉を壊すような勢いで京平さんと諒平さんが飛び込んで来た。



「紫桜!?」



「…偽装結婚って何?京平さん」



「それはだな…」


紫桜君は私たちの話を盗み訊きしていた。



「…叔父さんに言えば…叔父さんはどう言うかな?」



紫桜君は紫紺の瞳に邪悪な光をチラつかせ京平さんを脅す。



「…俺は他人の紫桜を巻き込みたくない」



「…他人じゃない。俺も龍の血を引いている…禁忌の存在だが…」


「禁忌の存在?」