(ホストだ……No.5の………)
(そんなこと、言ってたら
可愛い顔が台無しだーぞ!!)
(男に可愛いって言うな……)
あたしを通して喧嘩するの
止めてくれます??
直ぐに収まるっと思ったけど
実際は、そうじゃなかった。
あたしは、この雰囲気に耐えきれず
席を立った。
(捺海ちゃん、どこ行くんだ?)
「お手洗い。」
あたしは、早歩きでトイレに
向かった。
ったく、お客の前で喧嘩するなっつーうの。
あの2人は、一緒に呼ばない方が
良いな。
その内、喧嘩とか始まりそう。
そんなことを思っているとトイレが
段々と見えて来た。
すると……
(久しぶり。)
どこかで、聞いたことのある声がした。
顔を見なくっても分かる。
だって、嫌いな奴だもん。
忘れられる訳がない。
あたしは、声がした方を向くと
女は壁に寄っ掛かっていた。
出たよ………あたしの嫌いな女。
(ちょっと、話したいことがあるから
付き合ってよ。)
上から目線で言う女。
そんな女に、ちょっとイラッと来た。

