え、なに。まさか自分の名前を忘れてしまいましたか?
バカにしていのが、顔に出ていたのかあたしにガン飛ばしてくる最低男。
「お前のその生意気な口、俺様が塞いでやろーか?」
「いえ、遠慮しておきます……すみませんでした」
本当にしそうな雰囲気だったので、あたしは苦笑いで最低男に謝る。
「フンッ、まぁ……とにかく俺は見ていたことを怒っていたわけじゃない」
偉そうに両腕を組みながら不機嫌な顔をして話す。
「じゃあ、ホテルのこと??」
「それ以外にあるか?」
「まぁ、ないけど……でっ、アンタは遊のことで怒ってんの?」

