「あっ、えっと…………」








あたしは、とっさに右腕を
握り締めながら後ろに隠した。






どっ、どうしよう……






あたしが、困っていると……







(お客様、お怪我はありませんか??)







若いホストが、そう言って床に
散らばったグラスの破片を拾い始めた。








「ごっ、ゴメンなさい……


あたしも手伝う…………」





あたしは、急いでしゃがんで
床に散らばった破片を拾い集めた。








(あっ、大丈夫です!!


俺が、やりますから。)







若いホストは、グラスの破片を
拾いながら言った。







「でっ、でも……あたしのせいで。」








そう言うと、若いホストは顔を
上げて、あたしを見た。







(あっ、ありがとうございます///////


でっ、でも俺の仕事ですから。)







何故か、あたしの顔を見て赤くする
若いホスト。







何で赤くなるのか不思議に
思っていると………







「…………??…………

……っ…痛っ……!!」







いきなり、指に痛みを感じて
直ぐに指を見ると………







指が、ガラスで切れていた。








あっちゃーー…………




やっちゃった……






指から、小さい赤い粒が出て来る。





すると、早歩きで誰かが近づいて来る
気配がした。






次の瞬間……





指が、何故か温かく感じた。







えっ……??






驚いて顔を上げると、そこには……