すると、女は腕を組んで壁に
寄り掛かった。
(ねぇ、アンタって……
尚希と知り合いなんでしょ??)
「まぁ……」
知り合いって言うか……
アイツの女なんだけどね……
仮の女だけど。
(アンタも、尚希のコレクション??)
「違うけど……」
って言うか……
この女は何が言いたい訳??
あっ、もしかしてアレ??
あたしの尚希に近づかないで
みたいな。
良くいるんだよね、そう言う女。
実は、こう言う展開は
あたしにとっては珍しいことではない。
今まで相手して来た男に女がいて
良く呼び出しされていた。
(そう……まぁ………
今日は、この辺にしとくけど……
また来るでしょ?ここに。)
ハッ??
あたしが、行こうと関係ないじゃん。
「多分、行きます。」
(じゃあ、またその時ね。)
女は、そう言って何か企んで
いるような微笑みを見せた。

