だけど、捺海の反応は
俺の考えとは全く
違った。
「そっか………」
何故か、ホッとしたような表情を見せる捺海。
何で、コイツ………
そんな表情なんか
するんだよ。
俺のこと嫌いな癖に。
話している内に
マンションに着いた。
リビングに入ると捺海は疲れたのかソファーに
直行した。
そして、大きな溜め息を付く。
「ハァー…………」
捺海の表情は、何か
考えている表情だった。
その表情を見てコイツが一体誰のことを考えているのか直ぐに分かった。
きっと、春綺だ。
そう思うと何だかイライラしてしまう。
やっぱり、コイツは
俺より春綺の方が
好きなのか??
だから、春綺に抱かれたんかよ…………
お前の頭の中は俺じゃ
なくってアイツで一杯
なのかよ。
……………ふざけんな。

