「春綺が、捺海を自分の物にするって……」







(行かないの??)






「分からない……」







分かんないんだ……





自分が一体、何を
したいのか………





ただ、胸がザワザワして 落ち着かない。







(ねぇ、尚希……)






満里南は、俺の手を
ソッと包み込んだ。





まるで、俺を落ち
着かせるように。







(尚希、捺海ちゃんの
所に行って。)







「ハッ??」






何…言ってんのか
分かってるのかよ………