「離れろ……」







(………っ…………)






満里南は、顔を上げて
俺を見つめた。






「お前には旦那が
いるだろ。」





そう言って満里南から
離れて去ろうとした。





するとー………






ギュッ……






満里南は、俺を強く
抱き締めた。







(自分勝手だって……
分かってる……っ………

だけど…………

今日だけ……



今日だけはー……



そばにいてぇ…っ………)






その言葉を聞いて握り
拳に力が力強く入る。






何でだよ………






俺からいなくなったのはお前だろ………





お前が俺から離れて
行ったんだろ。






俺のこと………





好きでもない癖に………






何で、んなこと言うん
だよ…………