満里南は、震えた声で
言ってさっきよりも
強く抱き締めた。







そんな満里南を見て
自然に俺の手は満里南の頭に伸ばしていた。







ハッ……!!






自分の行動に我に返った。








(……お願い………


なお…きぃ……っ………)






何やってんだよ俺は……




俺は、コイツに復讐を
するんだろ?





なのに、何で…………





もう何だか自分の
気持ちが分からなく
なって来た。







俺は、しがみ付いて
泣いている満里南を
見ていることしか出来
なかった。






満里南の泣いている姿を 見つめながら考えていた。






俺は、コイツに復讐
してやるって決めたんだ。




あの日、そう強く心から 誓った。







もう二度とあんな辛い
想いはしたくない。





そんな気持ちが思えば
思う程に段々と、
そんな気持ちが
こみ上げて来た。