車から降りて顔を上げるとー……
超有名なファッションデザイナーが
経営しているブランド店だった。
セレブとか大物芸能人しか
買えないと言われているくらい
高いブランド店なのだ。
まっ、まさか……
ここで買うの??
ここに、入るの……かなり勇気が
必要かも……
だっ、だって……
オーラが凄いんだもん!!!!
ブランド店のオーラに押されている
あたしとは真逆に最低男は何とも
思っていないような顔だった。
この、顔を見る限り……
そうとう、高い店に何回も来たことが
あるってことかぁー……
すると、最低男は歩き出して
お店の中に入って行った。
えっ、ちょっと待ってよ!!!!
「待ってよ……!!」
あたしは、急いで最低男の
後を追い掛けた。
中に入ると、美人な女が近づいて来た。
(久しぶり、尚希!!)
今、この人……
最低男の名前を呼んだよね?
しかも、初対面じゃなさそうだし……
もしかして、知り合い??
(最近来ないから心配してたのよ。
でっ、今日は……)
綺麗な女は、あたしに気が付くと近づいて来た。

