(知ってると思うが、尚希には
婚約者がいるんだよ。)
「知っています、高宮麗子さん
ですよね?」
(色々と調べさせてもらったよ。
君のことを……………)
ハッ??
あたしの………こと??
その言葉を聞いて緊張が走る。
まさか、あのことまで知ってるとか??
そう考えてしまうと、不安な
気持ちになってしまう。
(何故、君が尚希と一緒に
住んでいるのかは知らないけど…………
目的は、金だろ?)
「………………っ………………」
最低男のお父さんに言われても
あたしは、何も言い返せない。
だって、その通りだもん。
あの条件に乗ったのは、自分。
お金もなく、住む所がない自分にとって
最低男の出した条件は最高だった。
それが、目的で近づいたのに…………
こうして言われると、何だか
息苦しくなる。

