いきなり、されて怒ろうと
すると……
「……………………っっ!?」
最低男は、少しだけ笑った。
月の光に照らされている最低男の
ほんの少し笑った顔が
凄く綺麗だった。
何だか、最低男から目が離せない。
ジッと最低男を見ていると……
直ぐに、ほんの少し笑った顔は
消えてしまった。
「んだよ……」
「あっ、えっと……
ブランコ教えてあげるからっっ!!」
あたしは、慌てて元の場所に戻った。
あたしの頭の中は、最低男が
少しだけ笑った顔が頭から、
ずっと離れなかった。
その後、あたしは最低男に
ブランコのやり方を教えた。
最低男は、初めてブランコをこぐ。
だからだったのか、こごうとした瞬間、
落っこちそうになった。
そんな最低男を、見て笑ってしまった。
まぁ……最低男は、もの凄く不機嫌な
顔をしてたけど。

