「アンタ、何言ってんの!?
びょっ、病院に行かないと!!」
「おい、俺は病気じゃない。」
あたしは、最低男の綺麗な顔を
ジッと見た。
「あっ、アンタ……
ブランコに乗ったことないの??」
「ない。」
えっ、ちょっ……
ちょっと待って……
あたしの頭の中は、ゴッチャゴッチャ。
頭の中で整理をしようとすると……
「俺さっ、ブランコ一度も
乗ったことないんだよ。」
「何で??」
普通、小さい時は誰だって
乗っているはず。
「それどころか、外で同世代の奴と
遊んだこともないし……
公園に来たこともない。」
「えっ……??」
ジッと最低男を見ていると
最低男は、あたしの方を見た。

