後悔、するのかな。
ハルのためでも自分を犠牲にできないのかな。
私はこんなにハルを愛してるのに?
そんなことを考えていると電話が鳴った。画面にはハルと表示されている。
「――はい」
《もしもしアユ?いまから部屋行ってええ?》
「‥お風呂入るから無理」
《昔から朝風呂やろ。
別にこないだの返事聞きたいわけちゃうから。ただこんなアユの顔見てないの初めてやからなんか、変な感じして‥》
恥ずかしいからかどんどん語尾が小さくなっていく。
「‥うん、私も会いたいなって思ってたところ。カギあけとくね。」
私たちの家は隣接して建ってあるからいつもお互いの部屋へは窓から行き来していた。
電話を切ってベッドに寝転がった。
ハルの声を聞いた途端、会いたくてたまらなくなった。
一週間会わなかっただけでこんなに寂しくなるなんて、私は思ったよりもハルに依存しているのかもしれない。
そんなことを考えているとガラッと窓が開く音がした。
「アユ!」
一週間ぶりにみるハルはなんにも変わってなくて余計に安心した。
「‥ハル~」
安心したらなんだか泣けてきた。
私がハルと呼ぶとどうしたんと呆れた様に笑いながらギュッと抱きしめてくれた。
「私思ってたよりハルに依存してるみたい。」
「ええやんそれで、俺もアユに依存しまくりやしお互い様やろ。」
「‥うん、ハル、大好き。」
「‥あんまかわいいこと言うなや。
そういうのは俺の担当やろ?」
なにそれと笑うと体を離してキスをした。キスなんて毎日してたのに一週間開くだけで初めての頃のようにドキドキするのはなんでだろう。
それからハルは私を優しく抱いて愛してると言ってくれた。私もと返すと同時に私はハルがいなきゃダメなんだと確信した。
私はこの人に全てを差し出そう。
なにもかも。


