「――ハル、私ついていこうかな」
ベッドで寝転がりながら言った。
「‥ほんまにいいんか?」
え?と返すと私の顔を覗き込んだハルの顔は真剣だった。
「――俺ほんまはちょっと後悔しててん。アユにはアユの人生があんのに俺のわがままで悩ませて‥なんかごめんな。」
私が思ってたよりハルは私のことを考えてくれるみたいでなんだか嬉しくなった。
ハルと呼んで腕を首に絡めるとハルも私の腰あたりを抱き返した。
「ハルは私に来てほしいんでしょ?」
そう問うとハルはうんと素直に答えた。
「嬉しい。私もハルと居たい。ハルについてく。」
「アユ‥」
そうして私たちはまたキスをした。
何度も何度もした。
お互いの存在を確かめ合うように。
きっとそれが互いに一番伝わる方法だから。


