「ちょっと…
かなりハードだったかも…
今日…。」

ライブ終了後、愛香はへたっていた。

「でも見て見てー
ほらっ今だに震えが
止まらないよっ~」


愛香は震えが止まらない手を差し出し、リズに見せた。

「…愛ちゃん、大丈夫?」

「~リズこそ大丈夫?
びびったんじゃない?
RozeeL(ロゼル)のライブ~」


「…うん、大丈夫。
でも私も余韻が凄いよ。」


今でも耳が圧迫されていて、おかしな感覚だった。

「でしょー!
最高でしょ。RozeeL(ロゼル)~。
ここまで凄いバンドはメジャーにもいないよ。
しいて言えば、伝説になる為に生まれたバンドかな。」


得意気に愛香が言う理由がようやく理解出来た気がする。


「…うん。
そうかもしれないね。」

「うっそ。
リズ、興味持った?

絶対気に入ってくれると思ってたんだ~。」


嬉しがる愛香を尻目にリズはユキを思い出していた。