誰かの為のラブソング


カキーン、と野球部のバッティング音が鳴り響く。



遠く遠く白球は小さくなるまで青空に伸びていった。





「…ふーん。」




リズは沈黙を破るようにこう発した。





「って、ふーん、かよっ!!
なんだっそりゃ!」



「えっ?
んじゃ何て言えばいいのよ? 」





「…もう…いい。」





いつもこんな感じにリズムを狂わされる理久は、頭を抱えるしかなかった。