幸せな会話が続いた。

「俺が願いなんでも叶えてやるから」

その声が少し切なく聞こえた。

いま思った。

「なんかあったの?」

って聞かなくてよかったなって。

「あのさ……………」

切ない声が話題を切り出した。

コツンコツン…

ヒールの音を響かせながら柏木くんの話を聞いた。

「お前、前に俺に、好きな人いるん?って聞いたやん」

「うん」

「で、俺誤魔化したやん?」

誤魔化したかなぁ?とも考えながら

「うん」

って返事した。

「俺、実は好きな人いる…ねんか」

そう聞いた瞬間もう、死んでも良いと思った。

こんな命いらないと思った。

どうして真実はこんなにも

残酷なものなのですか?

神様はどうして私を

苦しませていくのですか?

私は生きてる意味なんかありますか?

「でも、告って振られたら宮澤を一番に選ぶから。」

その言葉が嬉しかった。

でも柏木くんの心傷は大きいよね?とか

考えてたり…

振られないかな?って願ってたり

本音の本音は

絶望に酔いしれてたり

希望だって捨ててなんかいない。

なのに、涙が止まらなかった。

愛しいから

私に振り向く

100%の中の絶望

「柏木くんをとるなんて100万年早いのよっ」

柏木くんの笑い声。

「一生あげないけどね?」

「なにを?」

「柏木くんを。」

「ありがとな…」