「天国の、お父さん、お母さん…。
行ってきます。」
「…おじさん、おばさん。
幸歩は、俺が守るから!」
「急に何言ってんの?聡。行こっ♪」
「…おうっ!!!」
私たちは、義理の双子だ。
小さい頃に、お父さんが事故で亡くなり、
それを追いかけるように、お母さんも病気で亡くなった。
それで、独りぼっちになってしまったショックで空っぽになった私を、
幼なじみだった聡の家族は暖かく受け入れてくれて、
引き取ってくれたんだ。
私たちを本当の双子みたいに育ててくれた。
そして、時が流れて私たちもついに
高校生になる。
「あー、幸歩ーっ!バス来たよ!!」
「バス停まで競走ねっ!!」
「よーし…負けないぞぉ……」
ー私たちは、
高校生活に
一歩、足を踏み出した…ー
