心菜が言ってくるまで……待つか。

結局のところ、弱い俺。

ただ、心菜の機嫌を悪くさせたくないってのが1番の理由だから、これまた情けない。


再び、残った仕事を片付ける為にパソコンを打ち始めた。


だけど……。


すげぇ感じる心菜の視線。


今度は、俺が聞いてみた。


「心菜さん、どうしたんですか?」

「え? あー……」


目を泳がせ、落ち着きがない。

本当わかりやすい奴。


「あのね? ……その。やっぱり、いい」


畳み掛けの洗濯物を残して、心菜は部屋に戻ってしまった。


パタンと小さな音を立てて閉まったドアを見ながら、パソコンデスクに両手を乗せ顔を手で覆った。