「心菜が悪いから、いいの」
ほんの少し頬を赤く染めて私を睨んだかと思うと、私から離れ部屋の奥へと歩いて行ってしまった。
は!?
全然、わかんない。
陽呂、何考えてるの?
意味が全くわかんないんだけど。
怒ってたんじゃないの?
部屋を真っ直ぐ行った先にあるベットの端に腰掛け、私の方を真っ直ぐと見つめる。
「ど、どう言う意味?」
小さく首を傾げた私に
「そのままだけど?」
勝ち誇った顔で言われても。
全くからないんだけどね?
その場に立ち尽くした私に向けて、陽呂が片手を伸ばした。
それは……こっちへ来いって合図だよね?
いつもなら『何よ?』ってわからないふりをする。
だけど今日は。
少し素直になってみてもいいのかもしれない。
何も言わず、陽呂の居る場所まで歩き、その手を掴んだ。
素早く私の手を引き、何の抵抗もしない私は陽呂の胸の中にスッポリと納まった。

