着いた先は、お洒落なカフェ。
こんなお洒落なところだから、いちいち煩く服に口を出してきたのか?
でも、いつも着ている物とそんな変わんない気すんだけどなぁ。
色々考えていた俺は、店の中に入りやっと理解が出来た。
「心菜さぁーん」
「ごめんね、待った?」
「いえ。愛未さんもまだ来てませんよ」
先に席に居たのは、柏原と沙耶。
座った途端、沙耶からの質問攻めに心菜は笑顔で答えていた。
新婚生活についての話みたいだけど。
しかし心菜。
何を思ったのか、家事全般を自分がしてるっぽい事を言ってる。
しかも俺が、家でデデーンとして何にもしない亭主関白って事になってる。
おい、いいのか?
こんな嘘ついて……。
変な流れになっても俺は知らねぇぞ?
そう思っていた嫌な予感は見事的中してしまった。
「心菜さんって、そんなことも出来るんですか!
じゃあ、愛未さん達が来たら心菜さんのお家で夜ご飯にしましょうよ!
心菜さんの手料理食べたーいっ」
……ほら、みろ。

