「心ちゃん。着替え、こっちだって」
愛未と更衣室に入った途端、何故か女の子に囲まれてしまった。
驚く私を無視して
「ねー、江田さんて。川合君と結婚してるって本当?」
と言う質問攻め。
大学では一応、江田心菜のまま通学してる。
理由は勿論……恥ずかしいから。
「えーっと……」
「そうだよー。だから皆、陽呂君に手出しちゃ駄目だからね」
何て答えればいいのかわからず、焦る私の横からヒョコッと出て来た愛未が自慢げに答えてしまった。
「噂、本当だったんだぁー」
「残念~」
様々な声が飛びながら、囲まれていた私達の周りが少しずつ開けてくる。
大学生って高校生の時と違って、積極的なんだ。
高校の時なんて、こんな事言ったら嫌がらせって形で返ってきたもん。
それなのに。
「川合君、かっこいいし見てるだけでもいいよね♪」
って……たった今、結婚してるって言ったよね。
「一緒に遊べるしいいじゃんね」
だから、私が妻だってば!
「じゃあ、早く着替えて行こうよー」
なーんか、すっごいムカムカするんですけど!

