「じゃ、じゃあ、私が陽呂の部屋で寝る」
「わけねーし」
間をあけず、答えた俺に心菜の口が尖って
「え、じゃあ、えっと」
次の言葉を必死に探してる。
俺が求めてるのは、否定の言葉とかじゃなくて。
「一緒に寝よ。って言ってんだけど。嫌?」
そろそろ、素直になって欲しいんですけどね?
「え、あ、嫌……とかじゃなくて。えっと…」
「恥ずかしいだけ?」
「あ……、うん」
心菜の声は、耳を澄まさなければ聞こえないくらいの大きさにまでなってしまった。
そんな心菜の姿が、あまりにも可愛くて。
そのまま顎をあげて、唇を重ねた。
軽い優しいキスからじゃなく。
深い激しいキスからにして。
時折、漏れる吐息。
苦しそうな表情。
「…んん……っ」
唇を離すと、頬を赤らめ涙目で俺を睨む。

