《そなの～、馬鹿だよね》
「本当、馬鹿ですね」
愛未さんと喋っているにも関わらず、心菜を見つめて言う。
あ、心菜が膨れた。
《だから心ちゃんに、今夜迫っちゃえ！ って言ったんだけど。
無理だろな～、って思ってさ。
だから、愛未のお節介電話しちゃった。
お邪魔だったぁ～？》
「いえ、調度いいタイミングで聞けました」
《そっか～♪じゃあ。これ以上、お邪魔は駄目だから切るね》
「わざわざ、ありがとうございました」
《いえいえ♪
陽呂君も大変だけど、頑張ってね。
心ちゃんには、もっと強引に行っちゃってねー？》
「はい」
強引って(笑)
クスクスと笑ってしまう。
さて、愛未さんとの電話を切った。
俺の腕の中で暴れてる心菜を……どーするかな。
