「次は海外行きてぇなぁ〜」


ばっかじゃないの!?


沖縄に行くだけでも、こんなになってんのに海外なんて無理に決まってる。


顔をあげキッと睨むと、嬉しそうに笑う陽呂は


「いつも、そうやって甘えてくれたら嬉しいのに」


と優しい声で囁いた。

それだけで私の顔は真っ赤になって。

目を逸らしてしまう。


「心菜、香水つけた?」


へ?
香水?


パッと顔をあげると、チュッと頬にキスされた。


ななななな、何して!?


驚きで目を見開き、ポカーンと開いた口。

ニヤッと妖艶な笑みを浮かべた陽呂は、


「心菜がいー匂いさしてるから悪い」


って何て自分勝手なっ!

私が恐がってるのをいい事に好き放題なんだからっ!