「もーぅ!
近所のレンタルショップの19歳の大学生の勇二君でしょー!」
怒って言う愛未の顔を見ながら、何となく聞いた記憶を辿りつつ。
「で、勇二君にチョコ渡したの?」
「そうなのよ! それがねー」
「あぁ、失敗した?」
「ちょっと、心ちゃん!?」
クスッと笑った私を見て、凄い顔で睨む。
「ごめん、ごめん。で、どうしたの?」
「そうよ! それがね?
大学まで調べて朝から駅で待ち伏せまでしたのに……彼女がいたのー!」
「ありゃ。それは可哀想に」
「彼女が居たとかは、どうでもいいのよ。全然気にしてないしっ」
へ?
そこ1番の問題点じゃないの、普通。
凹むところだよね。
キョトンとしてる私に、愛未の毒舌が炸裂し始めた。
「その彼女がね?
超ぶっさいくだったのー!
しかも性格もブス!」

