何とか出来た料理を食べ終わり。
亭主関白と思われたままじゃ印象が悪いから、と誤魔化し片付けを手伝った。
「心ちゃん、本当に料理出来たんだねぇ」
「おいしかったです、ご馳走様でしたー」
玄関で皆を見送りながら、後少しだ!
そう思っていたのに。
「川合、おいしかったよー。ありがとー、お邪魔しました」
って。
おい、林!!
「林君、作ったの心ちゃんだよ~」
「え? でも川合が、ほとんど…うがっ」
「よし。林、帰るぞ! 新婚の邪魔しちゃ駄目だから、な?」
後ろから林の首に腕をかけ、俺に笑いかける柏原。
柏原。さっきは、ムカツクって思って悪かった。
ナイスフォローだ!
林って天然のくせに妙に鋭いところがあるから困る。
しかも何故、今なんだ。
不思議そうな顔をする愛未さんと沙耶を誤魔化し、連れて帰ってくれた柏原に感謝だな。

