神と妖

クロガネの頭を掴んでいた手に力を入れ、それが本気だと伝える。何かミシミシ言ってるけど大丈夫だよね。

「姉さん、ありがとうございます」

そんな声が聞こえてきて、クロガネの右側を見る
すると、イソラが正座で頭を下げていた。土下座じゃねぇぞ、真の礼だ

「」

いきなりそんなことをされるので、無言で返してしまった。

「クロガネ様と姉さんは仲があまり良くないことは知っていましたし、千里が俺を本当の兄みたいに慕ってくれているのも、皆が俺を仲間だ、家族だと言ってくれることも嬉しかったです。それでも、俺は、クロガネ様を選んだ。同性だからというのもあるし、クロガネ様は嫌われてるし、」

最後の『嫌われてるし』で、クロガネはかなりのダメージを喰らったようだ。ざまぁ