神と妖

戦が始まるというのに、この緊張感のなさ

「イソラとはあまり戦いたく無いんだけどなぁ」

「俺もですよ、姉さん。でも、仕方ないです。あの人が決めた事です」

しょんぼりしながらそう言う。私はしっかりとイソラを抱き締めて言った。

「これが終わったら、また遊びに来なさいな。沢山お話ししよう?」

それに、そう言ってイソラを離す。

「イソラが決めた主なんだろう?だったら、一生ついて行くこと。いいね?」

「はい」

さっきまでの悲しそうな眼ではなく、しっかりとした眼で見つめて来た。

(大丈夫そう。...あいつも、意外と人望あるのかな?)

「ほら、置いてきた後続を連れてついて来て。」

「すいません!」

後続に戻っていくイソラを見送りながら、あいつ事を考えた。