「…華那、ごめんな。
今、俺と一緒にいたら華那を悲しませてしまう。ひとりにしてしまうから……」


そう。
だから付き合えないんだ。

そんな思いはさせたくないから……




「……いい」

華那がぼさっと言葉を吐き出す。


「……えっ…?」


「だから別にいいっ!!それでも私は蒼空と、蒼空といたいっ!!」


必死の叫びだった。

あーあ、
顔が涙でぐっしょりだ。



俺は華那にこんな顔させて……

泣かせちまった…。



「私は蒼空といて悲しまないよっ!!蒼空が私のこと好きって分かってるのに一緒にいない方が辛いよ…」


「たとえ一緒にいられなくなってもその時まで、蒼空と…いらせて……??」


もう最後には涙声で……

こんなにも華那は……



「……いい、のか…??」


俺はバカかっ!!
違うだろッ


「いや、俺が、俺と一緒にいてくれ!!華那!
俺は華那と一緒にいたいッ!!!」


俺も必死に叫んだよ…。





「…うんっ♪!!」


よかった…。


やっと華那の笑顔が見れた。





俺は考えすぎてたかもしれないな。



記憶なんてどうでもよかったのかもしれない。