パァっと明るく光に包まれる。

その中には一人の男性と女性がいた。
おそらく、華那の父親と母親だろう。

「……お父さん、お母さん……?」
華那がゆっくりと二人に歩み寄っていく。

だが、
「…私達はあなたの事は知らない」
二人の目は酷く冷たい目だった。

華那に対して感情のない目。

「…………えっ?……」

「……えっ?…………??……知ら、な…い…?」

すると二人はうっすらと静かに消えていった。
ただ一言だけ言って。


華那はその場に崩れ落ちた。


『さぁ願いは叶えた。その代わり代償は置いていって貰うぞ』

華那から何かが抜けたような気がした。